私の中にある春〜香りのレッスンから〜
香りのレッスンでは、様々なテーマを題材にして香りを作ります。
まだまだ冷え込みが強い真冬ではありますが、感覚の上ではもう春、
ということもあり、レッスンでは自分の感じる、自分の中にある春を
香りで表現する、といったことをしました。
テーマは「私の中の春」
自分の中の春ってどんなものなのか?
イメージがちゃんとあるよ、という方、
春って。。。。。。??? という方もいらっしゃることでしょう。
当たり前のことですが、人によって春のイメージはまちまちで
春の花や風といった自然をイメージする人や、
花粉症がつらい時期であんまり楽しくないや、と思っている人、
新しく始まる何かへの期待感を感じる人、
過去の春に経験したことの記憶が甦ってくる人などなど、
思い思いの春があるんじゃないでしょうか。
私の場合、春、といえばはこども頃の記憶と直結しています。
私がこども時代を過ごした場所は両親が働く病院内の敷地。
ここは山を切り開いた形であったため、手つかずの自然が沢山ありまして、
退屈するということがないとっても楽しい遊び場でした。
春は特に花やら虫やら遊ぶものが満載で、自然の中に身を置いて時間を忘れて
過ごしたその時の幸福感。。。。。
もう何十年も思い出すことのなかったあの時の様子が、
春をテーマにすると真っ先に浮かびます。
あれからたくさんの春を経験してきましたが、
私の中での幸せな春はあの時だったな~。
心や体全身で、その季節を目一杯感じていたこどもの頃が懐かしくなるとともに、
いつからかその感覚を失ってしまっていたことに
ちょっとショックを受けたのでした。。。。。
香りの勉強をしていると、もう何年も思い出すことのなかった
いろんなことがよみがえってきますね。
私の中の春で思い浮かぶのが、蓮華草や、しろつめぐさ
(かんむりとか作りませんでした?)
そしてオオイヌノフグリといった野花。
たくさんの小さな野花とその色、
花を摘んでいるときに背中に感じた太陽の暖かさ、
小さな蝶を追いかけたり、木に登った時に手についた木々の香り、
日陰の湿った土のにおい、懐かしくて安心する情景。。。。
マンダリン、バイオレットリーフ、バニラ、パチョリ 、ガルバナム等、
自分がイメージする春をあらわす香りを初心者なら10本程度から
トップ 、ミドル、ラストそれぞれに香りを選び、
混ぜる分量を決めていきます。
いろんな香り混ぜ合わせることは、技術としては何度かレッスンを
繰り返していくうちになんとなくでもできるようになってきます。
が、あまりそういった技術的なことよりも、自分が嗅覚を通して感じて
いることを知り、感覚に歪みを修正していくことが最大の目的だったりします。
一つの香りを作ることで、自分見つめて、そして必ず何か発見することができる。
そこがレッスンの醍醐味かもしれません。
香りと向き合う時間は幸せで優雅な時間な。
ぜひ体験していただきたい時間です。
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