香りのはなし
調香の勉強はじめて5年になろうとしています。
年明けに調香師のディプロマをとりましたが、それで修業は終わりではなく
レッスンは常に欠かせません。
この5年の間に、調香レッスンで作った香りの本数も随分と増えまして
これを眺めているといろんなことがあったこの数年間の歴史が次々と浮かんできます。
調香をやっていて思うのはアロマテラピーの精油ブレンドとはにているようですが
全く違うということ。
私自身、アロマを勉強し始めてから15年ほどになりますが、
まず混ぜる本数が圧倒的に調香のほうが多いですし、複雑。
それだからこそ深い香りできるのだけど。
何年やっていてもゴールがみえず、香りを作るのは本当に難しいなと実感すること多し。
なかなかいい香りができた、と思っても数日たつと香りが微妙に変わっているんですよね。
香りが落ちる、っていうんですけど、落ちたらダメなんです。
安定性のある香りを作れるようになること、これが大事だったりします。
よく、「こういう状態のときや⚪︎⚪︎の性格にはこの香りを」、といった選び方や、
モデルとなる見本ブレンドみないなものがありますが、
個人に合わせて香りを作るとき、この雛形のようなレシピは合わないとは言わないまでも
厳密には外れていることが多々あります。
脳はもっと複雑。
組み合わせる香りをその人に合わせて微妙に変えていくということは
単に精油を混ぜ合わせるノウハウだけではない、作り手の感性やら芸術的センスが
大きいように思います。
作る側の内面がでる、それは間違いないなと感じますね。
たとえば、作り手が痛いトラウマがあったり、何か問題抱えている、といった場合、
それは香り反映されます。
だから、人をする前にまず自分。
あと。。。使う香りの質ですね。
ここはいろいろ不安が残るところです。
以前も書いたと思うのですが、本当にきちんとしたもの少ないし
天然となると香りも変化しやすいし、香りによって安定供給できないものもあります。
うちは師匠が直接香料会社に出向いて、ディスカッションをしたり情報交換を定期的に
しているため、この香料変動については話を聞くことよくあります。
先日も、馴染みの深いある香りがどこ探しても手に入らなくなってきた、と
いう話があったのですか、なぜか、なぜか、売っているところがあったり。。で
???と思うことがありました。
仕入れの値段から考えても本物とはいいにくい値段。
なにか混ぜてるな。。ということでしょうか。
香りの世界には魔物がいる、昔からそう言われています。
その世界に触れる自分の心は常に純粋でありたいものです。
0コメント